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2008年9月21日 (日)

引きこもり者の手記0

引きこもり者の手記0

この手記の筆者も「手記」そのものも、いうまでもなく、フィクションである。しかしながら、広くわが社会の現状を眺めると、この手記の作者のような人物がわが社会に存在することは一つも不思議ではない。新聞、テレビなどのマスコミによると、中学生が校内で「イジメ」にあって、理性では学校に行かなければと思いつつ、体がいけない状況になり「引きこもり者」になり、自殺したと報道されている。客観的に見れば、この状況は社会の「病」である。この中学生の心的状況を推察すると私は涙が出てくるのである。さらには、両親を主とする家族、学校の先生方、教育委員会は、この中学生を救えなかったのである。私はこれらの人々を攻める気持ちは毛頭ない。これらの人はこの中学生におそらく援助の言葉を与えているはずである。しかし結果は自殺した。もしくは自殺まで、自分を追い込まざるを得なかった。一人の人間(ここでは中学生)あるいはこの中学生との親密な関係にある人々の行動がどのくらい重要であるかの判断基準は、この中学生が「生」を選ぶか「死」を選ぶかである。その後に決定的行動が起きるからである。さらにこの事象を一般化すれば、人間は社会によりかかって生きている。一方にお釈迦様の言葉を借りると唯我独尊の中学生がある。死を選ぶのは唯我独尊の状態である。具体的に述べれば、周囲の人たちと別れを告げて、孤独の状態になって 死を選ばざるを得なくなる。学校内のイジメー学校へ行けないー引きこもり状態―孤独―死んだ方が苦しくない、という連鎖の中で自殺するのである。私は以上を皆さんに理解していただくために、具体的に説明した。本来は、哲学・宗教の世界の問題である。私には哲学・宗教の専門家でもないから語る資格もないし、完全主義の強迫観念の持ち主であるので、中途半端な哲学的見解を述べるつもりはないし、その力もない。残念ながら小説的にしか表現できない。私の学生時代の場合と聞かれれば「イジメ」ではない。午前中、毎日頭痛がするのである。市販の鎮痛剤を飲んでも全く効かない。したが、頭痛のため大学を休むことがたびたびあった。体育などは大学へ 1週間に2日行かないと体育の単位をもらえない。そこで東大病院の精神科に行った。頭のレントゲン写真とか、血液検査をしてその結果に異常がない。ドクターは「君の頭痛は遺伝的なもの」から来ているから、早く大学を卒業して就職すると治るといわれた。精神安定剤を処方された。それを飲むと頭痛が軽減された。当時は抗うつ剤は開発されていなかった。しかし辛いので、御茶ノ水まで行って医師が勉強するために読む本を次から次と買って読んだ。現在、考えてみると仮面うつ病になっていたのだ・と思う。うつ病にかかると、感情の乱れや意欲の低下といった精神面の症状をとともに、消化器など体の不調を訴える身体面の症状もあらわれる。この体の症状ばかりが前面に出て、精神症状が隠されている(マスクされている)うつ病を「仮面うつ病」という。仮面うつ病の場合、まず体の一部に変調を感じるので、とりあえず内科や外科など受診してみるケースが多い。しかし検査では特に異常が見られないため、他の科に回わされたり、ほかの病院に移ったりして、医者通いを続けることになる。また病気の原因を求めて様々な病院を転々とする、いわゆる「Dr.ショッピング」といわれる行動が起こるのも、体の不調の原因がはっきりしないためいえる。例えば頭痛を感じて、まず内科を受診したが原因が分からず、次に脳神経外科で精密検査を受けても異常が見つからず、結局「気のせいでしょう」と放置されていた人や、また喉に異物感があって、内科や耳鼻科を転々としたあげく、原因が見つからなかった人などが、精神科に来て初めて「仮面うつ病」と診断される場合もある。さて、仮面うつ病の症状で体に顕著にあらわれるものとしては「だるさ」「食欲不振」「頭痛」「肩こり」「不眠」などがある。中にはこの症状に耐えられるず自殺する人もある。このような理由で私も「引きこもり」に近い状態になった。今後も私の学生時代に書いた日記に沿って記述していく。しかし、約30年前に書いた日記であるので社会 経験をした現在の考え方とは大きな時間的距離がある。距離があった方は客観的に批判ができるので良いと思っている。しかし現在まで、仕事に追われ仕事上での悩みで頭がいっぱいであった。休日及び余暇の時間は家庭の雑事に追われ、「引きこもり」等している時間がなかった。気が付いてみると、学生時代より頭痛を気にすることが少なくなった。この状態を「ドクターは治癒するよ・と言ってくれたのかもしれない」生活費と社会におけるヒューマンリレーションに忙殺されてきた。今後は「引きこもりの時代」の日記を参照しながら事実に基づいたフィクションを描いていくつもりでいる。

    *これはフィクションです。続きます。

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